岩手山(続き)

(こちら)からの続きです。

【山頂から焼走り登山口まで】
山頂から少し戻り、平笠不動避難小屋方面の道に入ります。ざらざらとした火山礫の滑りやすい道をジグザグに下りて行くと、途中の小さな岩場のそこここにイワウメが密生していました。




岩手山(続き)_d0288144_15172825.jpg
イワウメはほのかなクリーム色がなんとも優しげな感じで素敵です。今回の山旅ではここで初めて出会ったように思います。今まで見なかった植物が出てきたことで、上りの道とは違う場所に入って行くんだという気持がふっと胸の隅を横切りました。
山の表情って、山の向こうとこちらではずいぶん違うことが多いような気がするからです。
思いのほか早くオオシラビソやハイマツに囲まれた平笠不動避難小屋に着きました。ちょうど、先に出発していた例の団体さんが休憩を終えて出発の準備をしているところでした。長い列の間を縫って先に行かせてもらうことにします。
岩手山(続き)_d0288144_15172889.jpg

【振り返ると、岩手山がもうこんなに遠くなっていました。平笠不動避難小屋付近から。】
ツルハシ分れを目指して下ります。
一転して緑あふれる樹林帯の中の下りです。後ろの団体さんが追いついてくるのも気になって、なんだか駆けるように?飛ぶように?下りて行きました。上りはすっかり亀足でしたが、下りは韋駄天っていう感じです。
岩手山(続き)_d0288144_15172840.jpg

ここからしばらくの間は、シラネアオイロードです。両脇ず~っと、見渡す限りにシラネアオイが咲いています。すごい群落です。それにしても林の中はいい気持ちです。さっきまで歩いていた火山礫の山と同じ山とは信じられないくらいです。
岩手山(続き)_d0288144_15172863.jpg
岩手山(続き)_d0288144_1517295.jpg

岩手山(続き)_d0288144_15172987.jpg
岩手山(続き)_d0288144_15172959.jpg

岩手山(続き)_d0288144_15172913.jpg
岩手山(続き)_d0288144_1517294.jpg

【サンカヨウ】【シラネアオイ】
【ヒロハユキザサ/花終わり?】【スダヤクシュ】
【りっぱなダケカンバ】【シラネアオイ/サンカヨウ/エンレイソウも少し

山頂から一時間ちょっとでツルハシ分れに着きました。ここは上坊神社からのコースとの合流点のようです。狭い場所ですし後ろも気になりますが、しっかり休むことにします。
しばらくすると、団体さんがやってきました。私たちも下りはけっこう飛ばしているつもりですが、この団体さんもずいぶん早足のような気がします。
ここから第2噴出口跡までがコマクサの群生地のようで、「それを見に来たのよ!」と団体さんの女性に言われました。私たちは昨日の秋田駒で満足状態だったので、特に期待もしてい なかったのですが…
岩手山(続き)_d0288144_15172933.jpg
岩手山(続き)_d0288144_15173026.jpg

岩手山(続き)_d0288144_15173096.jpg
岩手山(続き)_d0288144_15173016.jpg

岩手山(続き)_d0288144_15173073.jpg
岩手山(続き)_d0288144_15173072.jpg

【[E:upwardleft]てっぺんに少し外輪山が見えていますが、あそこまで咲いているように見えます】
すっ、すごい。思わず笑ってしまうほど「これでもかこれでもか」と道の両脇見渡す限りにコマクサが咲いています。そのひと株ごとの大きいこと!。
ほんとにびっくりのコマクサロードでした。「もうしばらくはコマクサ見なくてもいいね」とは、なんともぜいたくな言いようです。
岩手山(続き)_d0288144_15173058.jpg

山頂と下山口の焼走りとのほぼ中間点にある展望地に出ました。はるか下に、焼走り溶岩流らしい黒々とした場所が見えます。晴れ間が広がって、なんていい気持ちなんでしょう。…でも、まだ半分しか来ていないの?。下り1,500mを侮ってはいけないのでした。
第2噴出口跡を過ぎるころには、さすがにお疲れモード。もう急ぐこともないので、ブナやミズナラの林の中で、オレンジなど食べて大休止です。この林の中では、ほんとにきれいな銀色に輝くようなギンリョウソウをたくさんみかけました。
右手に小高い溶岩流が覗かれるようになり、しばらくするとやっと下山口が見えてきました。歩き始めてから9時間、15時45分に岩手山登山終了となりました。
岩手山(続き)_d0288144_15173030.jpg

【焼走り溶岩流と岩手山】
さてさて、これからきょう中に東京まで帰らなければなりません。
焼走り溶岩流を見学してから、徒歩3~4分の焼走りの湯に向かい、汗を流し生ビールで乾杯。『溶岩流ラーメン』など食べながら受付で頼んでおいたタクシーを待ちました(バス便なし)。
岩手山(続き)_d0288144_15173132.jpg

【焼走りの湯と岩手山】
当初予定していた大更(おおぶけ)16:04発の花輪線には間に合わなかったので、次発(なんと2時間27分後)の18:31発で盛岡に向かいます。
岩手山(続き)_d0288144_15173112.jpg

【JR花輪線・大更駅】
花輪線の車窓には、私たちを見送ってくれているような夕暮れの岩手山がずっと見えていました。あらためて、大きくて美しい山だったなと思いました。

この二日間、良く歩いたオトナ3人。疲れたけれど、楽しかったね。
    
花の名前など、間違いがありましたら教えていただけるとうれしいです。

  


岩手山(続き)_d0288144_15173144.jpg
昨日からきょうにかけて北海道大雪山系で遭難があり、10人の中高年登山者が亡くなられたとのことです。ご冥福をお祈りするとともに、自分たちももう一度初心に立ち返って、真摯な気持ちで自然の声に耳を傾けなければと思います。合掌。(2009.7.17.by pallet)



                                                                 
                   

名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by pallet-sorairo | 2009-07-18 16:01 | 山歩き2009 | Comments(0)

私の山歩き街暮らし空の色 // 散歩道で見かける鳥や虫や花も // ただいま山歩きお休みちう       ©pallet-sorairo


by pallet-sorairo