2014 夏・中央アルプス その4(木曽殿山荘~空木岳~池山尾根で下山)
2014年 08月 07日
梅雨明け10日の安定したお天気はとっても貴重です。
リタイアしてから(ずいぶんになるけど)は日程に縛られることがほとんどないので、
お天気次第でGOサインが出せるのが嬉しいです。
感謝!
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昨晩お世話になった木曽殿山荘は夕食・朝食とも5時から。
昨日は到着してすぐに夕食でちょっとせわしなかったけれど、
同席の方たちとの話題は「登山地図のここのコースタイムは辛(から)い」ということでした。
縦走路の途中でも、ほんのときたま顔を合わせる方が一様にそう言っていたので、
私たちが(遅かったけど(^^;)とんでもなく遅かったわけではないようです。
「百名山98座目だけど、ここが一番きつかったよ!」と言う方も。
そうそう、空木岳って深田百名山だったのですね。
「まっ、こんな感じが見られれば良しとしましょう」とすぐに小屋へ戻ります(^^;
朝日が眩しいです。
しばらく登ると、雲海の向こうに木曽の御嶽山が見えるようになりました。
御嶽山はお一人?であんな風に雲の中に浮かんでいることが多くて、いつもとっても素敵だなと思います。
昨晩の宿・木曽殿山荘が左下に見えますが、
昨日は、時間を気にしながら東川岳からのあの急斜面を小屋まで下ってきたのです。
朝食後みなさん前後して小屋を出発しましたからね。
この後でけっこう急な岩々が出てきて鎖場があったりもしたのですが、
撮った写真には皆さんのお尻ばかりが写っていたので、カット(^^ゞ
で、あんまりみなさんに離されることなく第1ピークを過ぎ、
はや山頂に到着です。
雲海遠く左に乗鞍岳、右手には北アルプス穂高岳から槍ヶ岳の連なりが見えますよ。
遠景には、昨日と同じく屏風のような南アルプスがずずっと見えています。
なかなか魅力的な山並みですが、また昨日みたいに大変な道が続くんでしょうか。
早足で百名山をやる人は、この尾根を日帰りピストンで歩いてしまう方もいるのだとか。
直下に駒峰ヒュッテが見えています。
おやおやおや…けっこうたくさんいた人たち全員がここから下山で池山尾根へ向かうようです。
えっ、先へ進むのは私たちだけみたい…?
で、昨日の大変な縦走路が頭に浮かんで…むにゃむにゃむにゃ…
なんだか進む元気が急に萎えちゃって「下りる?」「下りようか?」。
二人なので、こういうことはすぐに決定してしまいます。
ひっそりしてしまった山頂で、これからのルートやコースタイムなどチェックしてからタクシーの手配も済ませ
(何度かシミュレーションをしている場所だったので)、池山尾根を下り始めます。
ハイマツの緑をまとって、上ってきた側とは様相がまったく違います。
夏山の最盛期ひと月ほどは、管理の方が常駐で入るようです。
今度来る時(今回の続きね(^^ゞ)は、たぶんお世話になりそうなのでしっかりメモメモ。
最小限のガスと鍋を持参すればよさそうなので、私たちでもたぶん大丈夫そうです。
(アルファ米と水が確保できるってことは、緊急時はガス・鍋なくとも大丈夫かも?)。
「こっちの下りもなかなか大変だよ」と言われましたが、
ハイマツの間を行く登山道は今のところ問題ありません。
先行する(昨日伝言を頼んだ)若者3人組がちょうど通り過ぎるところのようです。
大きさを比べるとほんとに大きな石なのがわかりますね!
お花畑がきれいらしいと回ってきたようですが、お花はイマイチだったような…。
ところで、見ての通りこちらにはこんな立派な道標が要所要所にあるのです。
長い登山道ゆえにスタミナが必要でたしかに大変ですが、「アルプス」にしては普通の登山道で、
昨日歩いた部分とは比べ物にならないような気がします。
だんだん下るにつれて、彩り豊かな花もちょこちょこと顔を出すようになりました。
ここが「迷い尾根」の入口かしら「んっ? 何メートル??」。
どうやら大地獄・小地獄の難所と言われているところのようです、気を付けて行きましょう。
「地獄だったら、鎖なんか付けてくれないよね?」なんて憎まれ口きいてしまった私たち(^^;
あれれと言ううちに地獄を過ぎ、マセナギ(って何だろう)を通過します。
何となく陰気な雰囲気の場所ですが広さはあるので、ここでランチにしましょう。
ランチ後はもちろん「登山道経由」で下ります(^^ゞ
鷹打場で再度タクシーの確認電話(ここでするようにと指示されていた)をすればもう安心。
林道終点までのんびりと…のはずですが、ここ2・3日この辺りで子連れのクマが目撃されているのだとか。
里が近いことを知らせるようなセンジュガンピの白い花が咲いている!と喜ぶ目の先に
「きゃっ痛そう!!」
熊ならぬ真っ赤な実を付けたハリブキにちょっとびっくりです。
すぐ先が駐車場になっていて、私たちが着くと同時にタクシーがやってきました。
タクシーはこの時期限定で林道終点まで入っていて、
時期をはずすとあと一時間登山道を歩いて下りなければならないそうです。
『こまくさの湯』まで行っていただいて、2980円でした。
高速バスを予約してから、山旅の汗を流します。
なんだか計画半分になってしまった山歩きでしたが、今の私たちには十分な山行だったような気もします。
半分でも楽しかったよ、満足満足♪
ところで、
ゆきさんによれば、今年は二人でコンビを組んで歩き始めてから10周年なのだそうです。
2004年の夏、三峰~雲取山を歩いたのが二人で歩いた最初の山行だったようです。
この10年、二人でずいぶんいろいろなところへ行きました。
ひとりじゃ行けないところも二人ならとっても心強くて、どこへでも行けそうな気がしたものでした。
10年経てば歳も取り、歩くスピードもだいぶ落ちてきましたが、
自分たちにあった計画をたてれば、まだまだいろいろなところを歩けそうです。
これからも無理のない山行を続けましょう。
ゆきさん よろしくね。
★ゆきさんのレポは(こちら)から。
2014.7.28(月)~30(水) しらび平~空木(うつぎ)岳
★参考(にならないけど(^^;)私たちのCT/時間はおもに通過時間、休憩随時。
7/28(月)
<往>高速バス(新宿駅西口BT)13:30-駒ケ根市17:20(3,700円)。
駒ケ根グリーンホテル(素泊4,500円)。
7/29(火)
<往>駒ヶ根駅(始発バス)6:00-しらび平6:50(1,030円)/ しらび平-ロープウエイ8分-山頂駅(千畳敷)(1,210円)。
<歩>千畳敷7:30-極楽平8:05/8:15-濁沢大峰9:40-檜尾岳11:30/11:55-熊沢岳14:15/14:30-東川岳16:15-木曽殿山荘16:35.★木曽殿山荘(一泊二食8,500円)は予約必須。予約していないと泊めてくれない(らしい)。
7/30(水)
<歩>木曽殿山荘5:45-第1ピーク6:35-空木岳7:20/8:00-空木平との分岐9:00/9:10-ヨナ沢10:30-大地獄・小地獄終点11:05/11:15-尻無12:00/12:25(ランチ)-鷹打場13:40-林道終点14:10-タクシーでこまくさの湯まで(2,980円)ーこまくさの湯(610円)。
<復>菅の台(こまくさの湯)BS16:20(駒ケ根行)-スズラン通り(高速バス乗り場)BS16:40(370円)/17:00発高速バスー新宿駅西口BT20:45(3,500円/二枚つづり回数券利用)。
★新宿ー駒ケ根市 高速バス情報は(こちら)から。
★中央アルプス 駒ヶ岳ロープウエイ情報は(こちら)から。
★イラスト(ライン)@BOUS
いいなぁ〜、日程に縛られずに天気と相談しながらの登山♪
自分は、今の限られた休日を満たす為の欲張り登山なので、翌日の仕事がシンドイ年頃です。
やっぱり天気の良い稜線は最高ですね♪
越百山で星空のコスモを見る夢もありますし、まだ自分の場合、だいぶ先の事になりますが、その頃までにしっかり働き終えて、健康でお二人のように自分の時間の融通、アドリブの利いた登山を楽しみたいと思います♪
ああっ…アドリブ??!
あらら、なんだか「アドリブの利いた登山」なんて言ってもらうと
かっこいいことしたみたいです(^^;
ありがとう。
これからもいっぱいアドリブ利かせて歩きます(^^ゞ
克さんもいつか!
平日の山は静かで、小屋が空いていてゆっくりできますので、有名所は平日行きたいものです。
中央アルプス未踏です。山を始める前に千畳敷カールをテレビで見て行ってみたいと思っていたのに・・・
いつか行くための参考にさせてください。
>同じペースで同じように山を楽しむ相棒がいるっていいですね^^
そうなのそうなの ♪ 得難い相棒なんです。
NONさんの涼しそうな沢登り、とっても羨ましい。
私は沢にあんまり縁のなかったことが悔やまれます。
ここは、NONさんならちゃちゃっと歩けますよ~、いつかぜひ。
おお、嬉しいコメント。
山に縁のなかった方に「裏山(しい)」と言っていただければ
無駄に長々と書いちゃったレポも救われます(^^;
今になってみるとあの安定した天気がもったいなかったような気がしないでもないね。
な~んて(^^;
でも南駒方面からきた若者たちが、
「いや~結構ハードな所もありましたよ」って言ってるのを聞くとね。
今度池山尾根を登って駒峰ヒュッテからスタートすれば、
木曽殿越・空木間の2時間近くを省けて、
その先に余裕が生まれるんじゃない?
「地獄」越えて来た単独若者も「いやぁ、なかなかハードですよ」って言ってたよね。
「地獄なら鎖なんかつけてくれないよね~」って私たちは思ったところ。
ハードさも、人それぞれってことだなってつくづく思っちゃった(^^ゞ
空木岳、それもpalletさんとゆきさんが歩かれたコースがいいですね。
レポ拝見して、一緒になってしんどくなっちゃいましたが
実はお二人は案外そうでもなかったのではないかと思っています。
そのあたりが経験ということなんだろうなって・・・。
昨年行きたいと言って、あっさり却下されちゃったのですが
軟弱者の我が家は行かなくて正解だったのかも (^^;
そうそう、さすが「アルプス」だったわ!
やっぱりある程度高さもあるから、景色の見え方が違うのかもしれませんね。
>実はお二人は案外そうでもなかったのではないかと思っています。
いえいえ、ほんとに「そうでもあった」んです(^^;
身体中が痛くて、しばらくもとに戻りませんでした。
あんまりタイヘンって言う事前情報にお目にかからなかったので
自分たちにとって予想外だったってことも一因かもしれませんが…。
>軟弱者の我が家は行かなくて正解だったのかも (^^;
そんなことおっしゃらず、ぜひ。
ありませんが、見事に開いて咲いていますね。
手ごろなアルプス縦走気分を味わえるのは、ほかには谷川岳から
平標への国境稜線がありますね。平標の小屋は近年建て替えられ
られましたが、大学時代の友人が設計しました。
彼は登山には素人なので色々気になるところもありますが、
是非一度訪れて山屋(古いことば!)からの視点で批評して
みてください。
わっ、嬉しい。
Mr.amanojakusanから「山屋」と呼ばれるとは光栄!。
で、平標の小屋は新旧ともに見ていますが、
豊富な水を補給させていただいたりトイレをお借りしたりするだけで
残念ながら中に入ったことはありません。
入口からガラス越しに覗いたことはありますが(^^ゞ
上越国境縦走は永年の懸案なのですが…たぶんもう無理かなぁって思っていました…
肩の小屋と平標山の家に前後泊すれば少し余裕ができますね?!
「山屋」の視点からそのうち批評してみましょうか、エッヘン(^^;
花はおっしゃるようにキバナノオダマキだと思います。
この写真、ゆきさんの入り具合もよくて実はとっても気に入っているのです(^^v
足場の不安な岩場や急勾配を頼もしく登る姿が
レポートで見えるようです。
それを忘れさせてくれるのは出会う人の優しさや
頂上で見る風景、傍らに咲く花であったりするのですね。
画像を拝見していると何とも羨ましいと思うばかり。
これこそ体力が伴うので真似はできないですね。
あのですね、ちっとも頼もしくないんです。
「あらっ」「あれれっ」って言いながら、ひいふう歩いてるんですよ(^^;
長いこと歩いている経験からして、
何があってもあんまり慌てないようにしようとは思ってますが…なんちゃって(^^ゞ
体力は…筋肉むきむきだったりして??
そんなぁ~(^^
こんなステキな記事は目の毒でした^^;
でも、山よりも
>ひとりじゃ行けないところも二人ならとっても心強くて
>、どこへでも行けそうな気がしたものでした
これが素晴らしい!
10年ですか、いいお仲間が出来て良かったですね
一生モノの宝物ですね^^
おや、どこぞへ遠征か、久しぶりに奥様とご一緒かと思っていましたが
お仕事でしたか、ご苦労様です。
考えてみれば、10年ってけっこう長い時間ですよね。
その間、二人ともに大した故障もなく歩き続けられたことはもしかしたら「奇跡」かも。
決して無理をせず、体調が悪かったり何か気にかかることがあったら
当日朝でも中止にするというスタンスが長続きのコツだったかななんて思います。
二人だから出来たことかもしれませんが。
今頃この記事に失礼します<(_ _)>
ゆきさんのレポも拝見したんですが
素晴らしい・・・の一言。
中央アルプスってどうしても行きたい山リストの後になってしまって
中々歩かないんですけれど
やっぱり・・・繋げたい。空木まで
すっばらしいですね!!久しぶりにワクワクしました
何より・・・
雨風、そして台風に翻弄したこの夏山で
これだけのお天気GETしたのがうらやましーーー(笑)
レンゲショウマも木曽駒も拝見してたんだけど
なんやかやと忙しくて読み逃げでした、ごめんね(^^ゞ
ずっと温めていた場所へやっと行ってきました。
ゆきさんも言ってたけど、千畳敷の神社で登山無事のお願いするとき
二人でかわみんさんとお母様のこと思い出してたんですよ。
木曽駒・宝剣・三ノ沢から空木までなら、クルマでうまく周回できるのでおすすめよ。
ぜひ。
それでは ごきげんよう さようなら(^^ゞ