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東欧の旅 ⑮ ドゥブロブニク/旧市街を歩く


6月8日(木)@クロアチア

炎天下の城壁めぐりを終えて、ドゥブロブニク旧市街へ足を踏み入れる。
名所めぐりを済ませてから、路地のレストランでランチだ。

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レストランのお姉さんはすぐに私たちを日本人と見定めて
「コンニ⤴チハ⤵」と陽気に声をかけて来た。
あの陽気さは、もしかしたらイタリア人だったかも(^^ゞ




という訳だからではないけれど、ずっと魚介類を食べ続けているような気がするし
今晩はラストディナーでまた魚介類を食べるつもりなので
わが家はトマトソースのパスタとオムレツを二人でシェアする。

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久し振りに、こんなもの。
ここでイタリアン? フレンチ? という視線を感じたような気がしたけど
まっ、いいのいいの。


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時間があちこちするけれど、ランチの前後に歩いた旧市街のことを
あれこれかいつまんで書いておくことにしよう。。

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城壁から見下ろしたあのオノフリオの大噴水のところから歩き始めた。
大噴水は円周に沿って16面ある壁面のレリーフから水がちょろちょろと出ているが、
今は水より貴重な?日影を作り出しているのが見て取れてちょっと愉快だ。

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ドゥブロブニク旧市街のメーンストリート、かつては海峡だったというプラツァ通り。
正面にルジャ広場に立つ高さ31mの鐘楼が見える。
長い時間をかけ人々の歩みで磨き込まれた石畳がことのほか美しく、
斜めに組まれた石組みも広がりを感じさせてとてもおしゃれだ。

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フランシスコ会修道院。
出入口上のピエタ像のキリストが足を揃えて床にぴったりつけているように見えるのが
なんだかなぁと思ったのだけれど…。

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ルジャ広場に建つスポンザ宮殿と鐘楼。
16世紀初頭に建てられたスポンザ宮殿はかつて税関や保税倉庫などが置かれており、
1667年の大地震では唯一倒壊を免れたので、貴重な建物だとのこと。

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街の中心、広々としたルジャ広場。
写真右手は聖ヴラホ教会、
ヴラホはピレ門の上で通る人を見下ろしていたあの方、ドゥブロブニクの守護聖人だ。
鐘楼の近くにはオノフリオの小噴水がある。

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その聖ヴラホ教会を背にして広場のほぼ真ん中に建っているのはローラント像。
右腕の肘から手首までの長さ51.2cmが商取引の際に使う長さの単位として使われていたとか。
像の台座部分にもこの長さが刻み込まれていて、
物差しなどない時代に、誰でも買ったものの長さを確かめることができるようになっていたという。
公正を保つ商売を旨とする交易都市ドゥブロブニクを象徴するような像に
思わず「ガッテン!」してしまった私だった(^^ゞ

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ルジャ広場の奥まったところにある大聖堂には
つい最近まで修復中だったというティツィアーノの祭壇画『聖母被昇天』が架けられていたが、
昼前後の教会の中は観光客で混雑していて、
落ち着いて鑑賞できるような雰囲気でなかったのがちょっと残念だった。

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と、続々と固有名詞を上げて知ったふうに書いているが、
実のところ、書きながらあれこれ旅の復習をし、
今になって、やっとその固有名詞や位置関係などを呑み込んでいたりする始末だ。
もう少し予習をして行くべきだったなぁなどと思っても後の祭り、
まぁ復習してるだけ良しとしようとあくまでも自分に甘い。
さて、

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<スルジ山ロープウエイのゴンドラが上がって来た>

ランチを済ませてスルジ山へ行った。
ロープウエイで行くつもりでいたのに混雑しているとのことなのでタクシーを使ったが
途中の展望良好なところで停車してくれて却って好都合、
眼下にアドリア海とドゥブロブニクが見えて素晴らしかった。

この時のタクシードライバーはまだ20代と思われる若者だったが、
街へ戻る途中のおしゃべりで、彼の口から「日本で知っているのはフクシマ」
との言葉が出て来たのにはたいそうびっくりさせられた。
なんとも思いがけないこと、
しかし大いに思い当たることでもあったので強く印象に残ったのだった。

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<ピレ門>

タクシーを降り、再び旧市街へ足を踏み入れる。
朝より人並みが少なくて、堀に架かる橋もピレ門も様子がよくわかるのが嬉しい。
そう言えば、
「午後にはクルーズ船のお客が引き上げるから」とドミニクさんが言っていたっけ。

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後は自由行動ということになったので
大聖堂そばのグンドゥリチェヴ広場で開かれている青空市場を覗いてみた。

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この広場の隅にも噴水があったが、
これは差し詰め『オノフリオの小小噴水』とでもいうところだろうか。

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<分銅を使って野菜を計る秤が珍しいと思う>

市場には新鮮な野菜や果物、ホームメイドのジャムや蜂蜜、干しいちじくやオレンジピール、
こまごまとした手作り品などが色とりどりに並べて売られていた。

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これは、お菓子かと思ったら石鹸だった。
細かくきれいなソープカービングが素敵だが、もったいなくて使えないかな。

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「世界猫歩き」の岩合さんになったつもり(^^ゞ

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名所も見なくちゃ話にならないけれど、
狭い路地をあちこちするのがやっぱり街歩きの醍醐味、と思う。

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ウインドウに写り込む景色も、とても面白い。
何気なく撮っているのにそれなりになる?のはなぜだろう。
おしゃれなディスプレイ? 陽光の明るさ? 空の青さ?…

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それにしても今日は暑くてなんだかとっても疲れた。
夕食にはまたここへやってくる予定なので、一度ホテルに帰ってひと休みとしよう。

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で、ラストディナーだけれど…
わが家のオーダーはムール貝のブザーラ(白ワイン煮込み)、魚介のリゾット、トマトと玉ねぎのサラダ、
これにドゥブロブニクふう(どこが?(^^ゞ)プディングのデザートときわめてシンプル。
もちろんワインもね。
でも、お腹いっぱい、美味しかった。

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レストランを出ると、思いがけず夕焼けが広がっていた。
海に沈む太陽を見逃したのが残念だったけれど、
この旅の余韻を味わうのに十分な美しい空の色だった。

きょうの一日と、この旅の日々が閉じてゆく。
明日は帰国の日だ。



6月9日(金)
10時15分(クロアチア夏時間)ドゥブロブニク空港発 / 日本との時差(マイナス7時間)
14時15分(フィンランド夏時間)ヘルシンキ空港着 / 日本との時差(マイナス6時間)
16時45分(フィンランド夏時間)ヘルシンキ空港発

6月10日(土)
08時05分(日本時間) 成田空港着





★東欧の旅、おしまい。
長々とした旅の記録に最後までお付き合いくださって
ありがとうございました。
★東欧の旅レポは(こちらから)始まっています。
★写真はクリックで拡大します。



by pallet-sorairo | 2017-07-14 09:23 | 旅@遠いどこかへ | Comments(22)
Commented by saheizi-inokori at 2017-07-14 09:54
予習しても復習しても忘れてしまう。
でもなんとも言えないなにかが心の奥に堆積されていって、いつかふわっと浮かんできたりする。
その何かが尊く愛しみたいですね。
Commented by fusk-en25 at 2017-07-14 09:56
24、5年ぐらい前までは。パリのマルシェでも分銅ばかりを使っていたものですが。。
現在はさすがになくなりましたね。
映り込みも。。様になって。。
やっぱりガラスは不可思議な要素を醸すなあと思ったりしました。
Commented by unburro at 2017-07-14 10:30
城壁好きには、たまりませんね〜
ロボットの様な、関節の固い(笑)キリスト像や聖人たちも
おお!ロマネスク!
良いですね。

日本も海外も、中世が好きです。
荒削りで、残酷…でもあるのですが…
クロアチア〜どんどん行きたくなってしまいます!
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-14 15:28
☆saheiziさん
こころの奥深く沈んでいつかふっと思い出す。
そんな旅の記憶を持てることの幸せを思います。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-14 15:33
☆fuskさん
この分銅の秤、とっても素敵だなと思いました。
それより、野菜を量り売りしていること自体がなんだか懐かしいです。
ウインドウの写り込み、fuskさんのところでいつも見ていて
自分でもぜひやってみたかったのです。
日本ではこんな絵になるような写り込みのウインドウには
なかなか出会えないような気がします。
合格点、もらえるでしょうか?
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-14 15:45
☆unburroさん
このキリスト様、可笑しいでしょう?!
おお!ロマネスク!  そうかそうか(^^;
今回は訪ねませんでしたが、スプリット旧市街や首都ザグレブ、
スロヴェニアのリュブリアナ、
ボスニアヘルツェゴビナのサラエヴォなども行ってみたかった所です。
unburroさん、ぜひいらしてくださいナ。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-07-14 17:07
こんにちは。
今日も暑かった!

この秤、昔、子供の頃使っていましたよね。
初めてドイツの友人の家に行った時(2002年)、
もう少し小さいけれど、分銅の秤を使っていてびっくりでしたよ。
チョコレートケーキを私が焼くことになって、
秤を貸してほしいというと、これが出てきました。
日頃使っているのは本当に少ないグラム数しか測れないものだった
ので、さらにびっくりでした。
日本に帰ってきてからお礼に、タニタのキッチンスケールを送り
ました。材料を追加する度に目盛りを0に合わせれるので、ケーキ
やパンを焼く時などにすごく便利です。説明を英訳して添付したら、
友人夫婦はいろんなものを次から次に追加して測りまくった、
おもしろすぎて午前中その秤で測ることで終わってしまったと
言ってました。(秤が朝一で届いたからだと。)
あのドイツにこんな便利なスケールがないのかと、彼らの言葉に
かえって私の方が驚いたものです。

心に残るいい旅行でしたね。
楽しく読ませてもらいました。
ありがとう😊
Commented by sternenlied2 at 2017-07-14 19:07
旧ユーゴスラビアはドイツから割と近くて、
90年代に起こった旧ユーゴスラビアの戦争時には
リアルタイムで緊迫したニュースが次々と伝わってきていたので、
今ではこんなに再建されて観光客で賑わってる様が感慨深いですね。

Commented by はなねこ at 2017-07-14 19:24 x
大作でしたね。お疲れ様でした。(^^)
随所に pallet さんならではの視点を感じられて、なるほどなるほどと読んでいました。
充実した旅だったことがよくわかります。
そして、海外旅行は、行動するための体力とともに、何かを感じたり考えたりするための体力もまた 必要なのだと思いました。
だって、pallet さんたら、とても active で疲れ知らずなんですもの。(^^)
 
写真もずいぶんたくさん撮っていますね。
見返している、とそのときの情景がよみがえってきて、懐かしくなりますね。
 
海外はもういいかな・と思っていましたが、あと一回くらいいってみようかな。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-14 21:52
☆PochiPochiさん
やっぱり、秤、気になりましたか(^^ゞ
私も初めはあのブリキのバケツ、面白い形だなと思ったのですが
あちこちにあるのでよくよく見たら分銅があって秤だとわかったのです。
で、タニタのキッチンスケール、そんな便利な秤があるんですね!
私も欲しくなりました(^^。
長々としたレポ、最後まで読んでくださってありがとうございました。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-14 21:57
☆sternenliedさん
sternenliedさんはそのころもうドイツにお住まいだったんですね。
私は今回初めて陸路で国境を越えましたが
いったん外交がこじれたら、これはなかなか厳しいものがあるなと思わされました。
ドゥブロブニク、よくここまで復興したものだと思いながら街を歩きました。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-14 22:05
☆はなねこさん
自分のための覚え書きとしての記録を残すつもりで始めたのですが
なんだか長くなってしまいました。
続けて読んでくださっていたんですね、ありがとう。
たぶん、ずっと時間が経ったときに読み返して楽しめたらいいなと思っています。
海外旅行、私もあと何か所か行きたいところがあるのですが
行けるようになったらこのご時世で、躊躇しながらなのが残念です。
それより、夏山どうしましょう(^^ゞ
Commented by linden2151026 at 2017-07-15 01:08
どこまでも青い空、陽光溢れる街、とても素敵なところですね。
楽しくよませていたた
Commented by こんの at 2017-07-15 04:38 x
「日本で知っているのはフクシマ」

うう そういうことなのですねぇ

Commented by pallet-sorairo at 2017-07-15 09:21
☆lindenさん
東欧というとちょっと陰りのあるイメージでしたが
クロアチアはアドリア海に面した部分が多くて南欧の雰囲気。
内陸部に行けなかったのが心残りですが素敵な旅になりました。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-15 09:24
☆こんのさん
>「日本で知っているのはフクシマ」
ちょっとびっくりしましたが…
そういうことなのでした。
Commented by mother-of-pearl at 2017-07-15 10:59
お久しぶりです!

見事にまとめた旅の記録のボリュームに圧倒されました。

(6泊分を一回にまとめてしまう大雑破な私には、まさに神業)

事前に調べなくて、この密度の濃い旅記録が書けてしまうパレットさん!
体力知力を常に管理し続ける能力に、脱帽。

東欧の街の片隅まで親近感が湧いてきて、本当に楽しかったです。
旅を分けてくださって、ありがとうございました\(^o^)/
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-15 22:05
☆ mother-of-pearlさん
お元気そうで何よりです。
簡潔にまとめようと思ってもなかなかできなくて(^^;。
毎日が日曜日で時間だけはたっぷりあるものですから、
いたずらに長くなってしまった旅の記録です。
すみません。でも読んでいただいて嬉しいです。
ありがとうございます。
やっと宿題を終えた気分でほっとしているところです(^^ゞ
Commented by linden2151026 at 2017-07-16 07:13
palletさん、途中で送ってしまいました。ごめんなさい。時差ボケを年々感じます。
クロアチアはいいところと友人も話してました。
私は行ったことがないのですが、孫はもう一度行きたいところと言っています。私も機会があったら行ってみたいです。
あの湖の風景がとても印象的でした。
ありがとうございました。

Commented by pallet-sorairo at 2017-07-16 09:08
☆lindenさん
そちらからならヴァカンスにいい距離なのではありませんか?
こうして書いてみて改めていいところだったなぁと思います。
プリトビッツェ湖群国立公園はお勧めです。
出来れば上下両方の湖群を歩くといいと思いますが、
下湖群を歩いてボートで湖を渡って
ちょっとだけ上湖群へ足を延ばすのも良いかと思います。
ぜひ。
いただいたコメント、とても励みになりました。
ありがとうございました。
Commented by amitsuka1210 at 2017-07-17 10:56
palletさん、おはようございます。 克です。

凄い景色にうっとりして見ています。
自分が初めてクロアチアを知ったのが、日本が初のW杯を決めた1998年で、その時の対戦国であるクロアチアの紹介映像がきっかけです。
なにかの映像で見た復興したドゥブロブニクを見た時に、なんて美しいところなんだ!と衝撃を受けました。
後で知ったんですか、そのドゥブロブニクが「紅の豚」のロケ地と知って再び驚き、当時はネット環境下ではなくて少ない情報に想像力を膨らませていました。

東欧諸国のイメージは、歴史に彩られたドナウ河と石造りの重厚な街並み・田園風景ですが、palletさんの行かれたスロヴェニアやクロアチアは暖かく色彩に溢れた太陽の似合う場所なんですね。 (最近、地図を見て、歴史を勉強し直しました)

参考資料集めで(自分は海外に行った事がありませんが)いろんな画像資料を見るんですが、palletさんの旅行記は実際に歩いたその地の路地裏や現地の人々のストーリーが感じられて、さらに想像力が膨らみます♪

今回の素敵な物語ありがとうございました♪
今回は終わってしまいますが、続きが待ち遠しいです♪ 期待しています♪♪
Commented by pallet at 2017-07-17 22:31 x
☆克さん
おや、きょうは山ではないのですか?
長くなってしまった旅の記録、最後まで読んでくださってありがとう。
ドゥブロブニク旧市街はほんとに狭い範囲なので、
3日あれば隅々までくまなく観察しながら歩けるのではないかと思います。
アドリア海の青さが何よりすばらしかったです。
いつか行けるといいですね。
続き…って…首を長くして待っててね(^^ゞ
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=私の山歩き街暮らし空の色= 散歩道でみかける鳥や虫や花も。


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