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7/7~8 甲武信ヶ岳 その2 


山やさんはとっくにご存じのはずだし、
山にご縁のない方ももうお気づきかもしれないけれど、
甲武信ヶ岳(甲武信岳)の「甲」は「甲州」で、「武」は「武州」、
そして「信」は「信州」を表しています。

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<道標/八丁坂の頭>

つまり、甲武信ヶ岳は山梨県・埼玉県・長野県の3県にまたがる奥秩父山塊の主峰として
存在感を示している山なのです。
あてられている文字はともかくとして、
山容が「拳」のようなので「こぶし」という名が付いたとの説もあるようですが。

という能書きは置いといて
さて、





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7月8日(土)
甲武信小屋から十文字峠を経て再び毛木平へ。

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4時半過ぎ、東の空の雲のカーテンから朝日が昇り始めました。
空がだんだんに紅くなってゆきます。
靄っていて視界はクリアとはいかないようだけれど、いいお天気になりそうです。

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甲武信小屋の朝。
背後に、昨日は見えなかった甲武信ヶ岳がすっきりと見えています。
山頂からはいま素晴らしい景色が見えているんじゃないかしら。
ちょっと気持ちが逸りますが、
団体さんを送り出した後の小屋番の徳さん(「徳ちゃん新道」を切り開いたご本人)と
あれこれお話ししたり記念写真を撮ってから出発です。

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<甲武信ヶ岳山頂(2475m)から、国師ヶ岳・金峰山方面、遠くに南アルプスも>

山頂は先発した団体さんで賑わっていましたが、
この方たちは徳ちゃん新道ピストンなのでまた小屋へ戻るのだそうです。
おや、手前のこれは影甲武信かしら。
富士山は肉眼では見えたのだけれど、それもだんだんと見えなくなってしまいました。
山頂からは百名山のうち43座を見ることができるらしいけれど
まっ、これだけでも良しとしましょう。

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団体さんの「三宝山へ行くんですか、いいなぁ」という声に送られて、
急斜面をやり過ごし進みます。
今日こちらへ向かう人は、昨晩小屋でご一緒したご夫婦だけのよう。
前回の私は雁坂峠へ抜けたので、ここから十文字小屋への道はほぼ初めてです。

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甲武信ヶ岳より高くて三角点のある三宝山(2483.3m/埼玉県最高峰)で、
先発した例のご夫婦に追いつきましたが追いつけたのはここまで(^^ゞ
一休みの後は、多少のアップダウンを挟んで続く苔むした奥秩父らしい道をたどります。
森の中に続く道で展望はありませんが、樹々を透して差し込む光が爽やかです。

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今日二つ目のポイント「尻岩」、ふむふむ。
近くに、当たり年だったという石楠花(アズマシャクナゲ)が咲き残っていました。
いま向かっている十文字峠は有名なシャクナゲの群生地なので、
この辺りにも石楠花の木がいっぱいあるのです。

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キバナノコマノツメ?は、あちこちでバレリーナの群舞のよう。

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見とれてばかりいないで、気を付けて行きましょう。

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小さなハシゴを上って越え、さらにクサリでひと下りした先に
やっと次のポイント武信白岩山頂を示す標識が出てきましたが、
この岩は今、登頂禁止になっているようでした。
しかし、ここまで思いのほか時間を喰ってしまったような気がします。
あらら、今朝早くに毛木平を出たという若者が私たちを抜いていきましたよ!

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展望が開けたところで気分転換をしてさらに進むと、
ここには色の濃いアズマシャクナゲが(しおれかけてる(^^ゞ)残っていました。
ひと月早ければ、こんな色のトンネルの中を歩けたんですけれど。

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<大山山頂から両神山方面(たぶん)>

まだかまだかと思っていた大山にやっと到着。
同時に、十文字峠方面からの男性3人組も到着です。
「はぁ、甲武信はどっち方面ですかねぇ」これもほとんど同時に口にして思わずうふふ。
地元の方なのにわからないんですって。
「次には勉強してきてください」「はいはい」なんて愉快なひと時。

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ここにはハクサンシャクナゲが咲いていましたが、
花期はこれからなので、ほとんどが蕾です。
まっ、今はお花の端境期ですから仕方ないですね。

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地図にもある大山の結構急で長いクサリ場を下りればあとは心配なさそう。
少しほっとして先を急ぎます。

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ゆきさんが最近よく口にする「以前は休憩込みでコースタイムで歩けてたのにね」。
そうそう、こんなところをサクサク歩けなくなってます。
今日も、前を行くご夫婦にはすっかり離されちゃったし、何人かには抜かれてる。
彼らは早朝日帰りで歩いちゃう人たちだから比べ物にはならないけれど、
まっ、我らは怪我のないように行くのが第一ですからね。

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あっ、私この先は歩いたことのある道ですよ♪
前回に甲武信へ来たそのまた10年くらい前に毛木平から十文字峠へ上り十文字小屋泊で
この道標に出ている栃本への道を歩いたことがあるのです。

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これまた懐かしい十文字小屋、本体部分は昔そのままだと思う。
そのころは自炊で歩いていたから、
この前庭で焼肉していたらみんなに羨ましがられたんだったなんて、ふと思い出す。
ほかのことはほとんど忘れているのに…
…と、つい昔話になってしまってすみません(^^;

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十文字小屋でランチの大休止後、歩きやすい峠道を毛木平に向かって下って行きます。
八丁坂の頭でケータイが通じたのでタクシーを予約。
すっかり軟弱になって毛木平から梓山BSまでの一時間半ほどを歩く気力がもうありません。

カツラの木の下できょう最後の休憩。
かわいいなぁカツラの葉っぱ。

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途中の水場で冷たく美味しい水で喉を潤します。
あっ、また抜かれた(^^ゞ

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地図にある五里観音を見逃してしまって、これは一里観音です。
確か、栃本への道に四・三・二…とあったと思うのだけど…、
これはどうなってるのかな??? 毛木平から一里とか?
ともかくもあと少しで毛木平のはず。

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「毛木平13時過ぎに」と頼んであったタクシー、ちょっとお待たせしてしまったけれど、
運転手さんは昨日と同じ方でにこやかに待っていてくれて、ほっ。
土曜日とあって広い駐車場には車がいっぱいでした。
私たちは今日は駅まで行かず手前の「ヘルシーパークかわかみ」でお風呂に入ってから帰ります。


入浴直後、突然の雷鳴と横殴りの雨!
バスの時間に合わせて食堂で時間調整している間に雨脚はますます強くなり
雷もすごくて生きた心地がせず、とてもバス停まで歩いて行けそうにありません。
で、またまたタクシーのお世話になりました。
今回の山行でなにが大変だったかと言えばここの往復のタクシー料金が…って
そう言うハナシじゃありませんでしたね(^^ゞ

タクシーに乗らず梓山まで歩いていたら、たぶん濡れネズミになっていたことでしょう。
何より大嫌いな雷に足がすくんで動けなかったかも。
タクシーにしてよかった! お世話になった川上村に少しはお金も落とせましたしね。
めでたしめでたし。

甲武信レポ、おしまい。



    千曲川梅雨を束ねた濁流が信濃川へと名前を変える  (新潟県)涌井 武徳
                       <朝日歌壇・2017.7.24より>


2017.7.8(土)甲武信小屋~十文字峠~毛木平。
私たちのコースタイム(ほぼ一時間に一度休憩あり)

(歩)甲武信小屋0545-甲武信岳山頂06:00/06:15-三宝山06:50-尻岩07:55-
  武信白岩山標識09:00-大山10:05/10:15-十文字小屋11:05/11:40-八丁坂ノ頭12:00-一里観音13:00-毛木平13:20(タクシー)-ヘルシーパークかわかみ(入浴施設)14:00/15:00.
   ※ヘルシーパークかわかみ→
(復)JR信濃川上15:26-小淵沢16:12/16:35(あずさ26号)-新宿18:34.



★写真はクリックで拡大します。

by pallet-sorairo | 2017-07-27 08:43 | 山歩き2017 | Comments(12)
Commented by saheizi-inokori at 2017-07-27 09:32
朝の山小屋を包む爽やかな空気、羨ましい!
毎日蒸し暑い朝をストレッチで生き延びております。
Commented by mother-of-pearl at 2017-07-27 14:22
甲武信小屋の写真、ラスベガス郊外の山合いの集落で撮った一枚に似ていて驚きました。

乾燥した大地と苔生した山道の違いはあれど、自然と共存していく知恵は同じ、と
しみじみ思いました。

そして甲、武、信の三文字を見て、彼の国にも同じポイントがあるのを思い出しました。
Four corners....Utah-Arizona-Colorado-New Mexico 4州の交点にいつか立ってみたい、、、ヘリで飛んで、とかf^_^;)
一歩一歩近づいていく山やさんを、尊敬します!!
Commented by こんの at 2017-07-27 18:12 x
pallet-sorairo ワールド
楽しませてもらいました
ありがとうございます
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-27 22:32
☆saheiziさん
樹々の間に差し込む朝の光にはあふれる生命力を感じます。
街で見るより何倍も美しく見えるのが不思議です。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-27 22:41
☆mother-of-pearさん
ログハウス(ふう)なので、同じような建物になっているのでしょうね。
Four cornersと呼ばれる場所があるんですね?
4州の交点! それは私も見てみたいです(^^ゞ
日本では山が県境になっていることが多いので?
縦走の途中で「三国境(さんごくさかい、みくにさかい)」などと
呼ばれる地名によく出会いますが
ほんとに道が3方に分かれてたりするので、面白いなぁと思います。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-27 22:42
☆こんのさん
楽しんでいただけて嬉しいです。
いつもありがとうございます。
Commented by shimasaan at 2017-07-29 05:52
甲武信ヶ岳のレポート後半、楽しませていただきました。

私たちも、8年前の7月中旬に、千曲川源流から甲武信岳に登り小屋泊まり、翌日は徳ちゃん新道を降りました。
徳ちゃん、お元気のようで……その時夕食後、見させてもらった笛吹川遡行のビデオ映像が忘れられません。
で、「この次は、シャクナゲの頃に十文字峠から」なんて話していたのに、まだ実現していません。あの、毛木平~梓山間のタラタラ道を歩かずに、タクシーという手を使えば、までこれからでも行けそうですね。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-29 09:48
☆shimasaanさん
私たちもあのビデオ見ましたよ。
笛吹川遡行、大変ながら気持ちよさげでしたね。
徳さんお元気でしたよ。
「木の根に足を取られないように行くんだよ。
いいオンナは特に取られやすいから」なんて軽口叩いてました(^^ゞ
タクシー、往復だとかなりイタイ出費ですが、
片道ならば許容範囲かな? う~む(^^;
Commented by tona at 2017-07-29 20:50 x
甲武信岳登山を拝見しました。
本格登山ですね。お二人でお元気に無事登山おめでとうございます。
丁寧に書いてくださって、様子がよくわかりました。
一緒に登った感じで満足です。ありがとうございました。
ハクサンシャクナゲがきれいなのですね。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-30 08:57
☆tonaさん
私のブログジャンルその1は「登山」なんですが、
登山をなさらない方のほうがよく見てくださるようなので
ちょっと書きすぎかなと思いながらもこんな風に書いています。
「一緒に登った感じ」と言っていただけるのが嬉しいです。
ありがとうございます(^^。
ここはアズマシャクナゲのほうがたくさんあって
6月の時期には素晴らしいんですよ♪
Commented by amanojakusan at 2017-07-31 15:18
私が50年前の冬に歩いた二日目が十文字小屋ー武信白岩ー三宝ー甲武信ー雁坂小屋でした。当時は小屋は皆素泊まりで十文字小屋も今より栃本側に下ったところにありました。雪はかなり深かったです。この翌日に飛竜の先の北天のタルから三条の湯に下り後山林道を歩いてお祭りに出て帰京しました。
今回 palletさんたちが歩かれたルートはシャクナゲの時期に妻と歩いてみたいと思っているところです。
Commented by pallet-sorairo at 2017-07-31 20:38
☆Mr.amanojakusan
50年前というと学生時代に歩かれたのですね。
真冬にこの長丁場はさぞ大変だったでしょうね!
今回のコースは、amanojakusanのところからだったら
朝のお天気を見てから出発なさっても十分時間がおありでしょう。
シャクナゲのころにぜひお出かけになってください。
小淵沢の駅、ご紹介通りとてもきれいで便利になりましたね。
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=私の山歩き街暮らし空の色= 散歩道でみかける鳥や虫や花も。


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