1/11 富山(とみさん)・とみやま水仙遊歩道


今年の初山は房総半島の富山(とみさん)へ。

なんと富山は千葉県第二の高峰ですよ!
ふふ、高峰といっても標高342m、
千葉県ってほぼ平らな山無し県なんですね?!

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でも、低山ながら立派な双耳峰で、
山頂からは広々とした素晴らしい眺めが眼下に広がっているのでした。






きょうは、山友sanpoさんとの二人パーティ。
新宿バスタからJRバス(なのはな号・館山行)に乗ってやって来たJR岩井駅近くの
ハイウェイオアシス富楽里(ふらり)からスタートです。

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さて、
富山の一般ルートは「福満寺からの表参道を双耳峰の南峰に登頂後に
北峰ピストンしてから伏姫籠穴のある裏参道を小・中学校へ下山」
というコースのようですが、
私たちは「尾根ルート」で北峰へ上り、
南峰ピストンして「裏参道」で下山しようということになりました。

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どの地図にもルートの記載がないので、
地元発行の簡易的な地図に緑色でマーキングしてみたのが「尾根ルート」。
sanpoさんが地図をにらんでいて「この西尾根は歩けるはず」と
あちこち当たって記録を見つけての提案です。
さすがsanpoさん。

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尾根ルートはのっけから急登ですが、
歩き始めてわずか10分ほどで何気なく振り向くと
もう海越しに富士山が顔を見せていましたよ!
 
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ルートの入り口には小さな標識もありますが歩く人は少ないようです。
道もそれなりに整備されていますがそれもこの「伏姫籠穴」への分岐までで、
ここから先は踏み跡をたどり要所に渡されたロープと赤テープが頼りです。

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温暖な地らしいスダジイ?などの照葉樹林や
折からの強風に互いに幹を打ち付けてカンカンと音を立てる竹林などを
気に掛けながら進みます。

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<山頂が近づく / 手前・富山北峰 / 後方・冨山南峰>

道はおおむねよく踏まれていますが、
低山ながら房総の山らしい痩せ尾根や小さなアップダウンが繰り返し出てきます。
気を付けて行きましょう。

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時おり、木々の間から広々とした海が望めます。
左手奥に見えるのは伊豆大島のようです。

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「椿の木があってもよさそうなのに見かけないわねぇ」
ついさっき、sanpoさんがそう言っていたと思ったら
おや、紅い花。
そして、
目の前には富山北峰展望台の土留めと思われる石垣が。

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石垣に沿ってあるか無しかの踏み跡を回り込むと、ひょいと富山北峰(349.5m)に飛び出しました。
おや、北峰のほうが高いのに冨山の標高が南峰のそれになっているのは何故かしら。
ともかくも、強風の中でお昼御飯中の先客が二組ほど。

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<遠く左・伊豆大島 / 中・天城山 / 右・富士山>

さっそく展望台に上がってみると…
わぁ、すごい! ぐるっと景色が見渡せます(クリックで拡大します)。
パノラマモードで撮った写真が広く見えすぎるのでちょっと両端切ってみました(^^ゞ
新宿方面のビル群もかすかに見えていましたよ。

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強風にあれこれ飛ばされそうになりながらのんびりランチを済ませ
観音堂の建つ南峰をピストンします。
後で地元発行の地図を見ていて気付いたのですが北峰を金毘羅峰、南峰を観音峰とも呼ぶようです。
傾いた観音堂の中には小さな観音様がひっそりと立っておられました。
(カメラのモードダイヤルがずれていたらしく色合いがヘンですが)。

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さて、裏参道を下山です。
土留めの階段の急坂と簡易舗装の道を下って行きます。
ううむ、こんな道を上下するだけだったらちょっと面白みに欠けたかも。
sanpoさん、いいルートを見つけてくれてありがとう!
実は、私は30年近く前に一度ここへは来ているのですがほとんど記憶に残っていないのです。

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書き忘れてましたが、ここは滝沢馬琴の小説『南総里見八犬伝』のゆかりの地。
お話しの概要(連続テレビ人形劇で見たことがある(^^ゞ)さえすっかり忘れてしまっているけれど、
裏参道のほぼ中間地点にある小説ゆかりの「伏姫籠穴」にも寄って行きましょう。
観光用に整備したんでしょうか、ずいぶん立派な門構えですね。

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伏姫籠穴。
洞窟の奥には、八犬士がそれぞれに持っていたという
「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の文字のある数珠の玉を模した?球体が8個置かれています。
あれっ、今気づいたけど…
今年の私の初山は、干支にちなんだ犬に関係あるお山だったということになりますね!

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伏姫籠穴の前にあった尾根ルートを指す道標。
指す先は、私たちが登りの途中で出会った伏姫籠穴分岐へ通じる道だと思われますが、
…これを見ただけでも尾根ルートがあまり利用されていないのがわかります。
私たちもやっぱりこのまま裏参道ルートで下りましょう。

そうして無事下山。
きょうはこの後、水仙遊歩道に寄って行く計画です。

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登山後のもう一つのお楽しみだった「とみやま水仙遊歩道」も、
地元の方が今年は例年になく花付きが良いというくらいなうえに
ちょうど満開でほんとうに素晴らしかったです。

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<水仙遊歩道から見る冨山西尾根>

ああ、きょうはあの尾根を歩いて富山の山頂に立ったのね。
なんだかちょっと小動物になったような気分で歩いていたような気もしたりして(^^ゞ

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<展望台から光る海の向こうに伊豆大島を見る(ズーム)>

一日の終わりにほのかに漂う甘い香りの中を小一時間歩き、
展望台でティータイムを楽しんでから私たちは高速バス乗り場へと戻ったのでした。

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<水仙の中の小径を行く>

ああ楽しかった。
素晴らしかった。
sanpoさんありがとう ♪ 


2018.01.11(木) 冨山(342m) とみやま水仙遊歩道
(往)新宿バスタ(新宿なのはな1号館山行)7:50-ハイウェイオアシス富楽里(ふらり)9:12.

(歩)富楽里9:35-尾根ルート登山口9:50-伏姫籠穴分岐10:40-大きく右折(ほぼ直角)下降地点11:10‐富山北峰11:50/12:30-南峰12:50-舗装路出合13:10-伏姫籠穴13:25/13:40-富山学園(富山幼・小・中学校)13:50-水仙遊歩道入口14:15-展望台14:40/14:50-遊歩道出口15:10‐富楽里15:15.

(復)ハイウェイオアシス富楽里15:40-新宿バスタ17:00頃.

(※)JRバス;ネット予約片道@2100.ジパング割引(現金扱い)片道@2030.→
(※)3枚目の写真地図内の緑色と水色のマーカーで塗った部分が今回歩いた部分です。
(※)ハイウェイオアシス富楽里は道の駅富楽里と併設。
   道の駅富楽里ではお弁当ほか地元の野菜や花、各種土産物など買い物ができます→

★写真はクリックで拡大します。

Commented by fusk-en25 at 2018-01-14 10:47
楚々としたタイプの水仙が。。まあなんとも見事に。。

水仙の写真は難しいですね。
見る感じと写した感じが違って。。
毎年がっかりします。

八犬伝を見たのは確か辻村ジュサブローの素敵な人形ではなかったかと
思い出したりしています。
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-14 11:08
☆fuskさん
ここは個人の所有なのだそうです。
房総のこの辺りは花卉栽培の土地なのですが、この水仙畑?は
見て楽しむためにこうして収穫もせずにいるのかもしれません。
だれでも自由に楽しめるのですよ。有難いことだと思います。

そうですそうです。
連続人形劇は辻村ジュサブローの人形でした。
子供向け?の時間帯に素晴らしいものを見せてもらっていたんだなぁと
今更ながらにそう思います。
Commented by koruko-yuki at 2018-01-14 11:33
う~む、絶対こっちの方が良かった。
残念。
今度連れてって。
Commented by はなねこ at 2018-01-14 11:50 x
>う~む、絶対こっちの方が良かった。
>残念。
>今度連れてって。

私も、わたしも !!   って、私は仕事でしたけど・・・ (^^)
海と富士山と水仙と、寒い時季なのに暖かそうな光ですね。
Commented by shimasaan at 2018-01-14 12:08
三浦アルプスを歩いていると、東京湾をはさんで房総の山々が見えるんですが……
「あの、目立っている双耳峰の山は、なんていう山かなあ?」と、いつも思っていましたが、このレポートで解決しました。
もっと海寄りの○○山へ、久里浜からフェリー往復でスイセンを見に行ったのは、もう遠い昔。
たまには、房総の山にも行ってみたくなりました。
Commented by saheizi-inokori at 2018-01-14 20:24
冨山に登った(歩いた)のは30年も前、千葉で仕事をしていたときでした。
若者たちと歩いて岩井の大きなソテツを見たりして、あとは酒を飲んだはず、さてどこで呑んだか?
Commented by PochiPochi-2-s at 2018-01-14 20:58
当ったり〜!でしたね。
嬉しいわ。
淡路島の水仙を見たくりました。
こちらは自動車で明石大橋を渡り、
淡路島を縦断しなければなりませんが…
それと、六甲山を歩きたくなりましたよ。
そのうちにね。
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-14 21:16
☆ゆきさん
お疲れの時はゆっくりしたい気分になるものです(^^ゞ
残念でしたが、また今度ね。
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-14 21:24
☆はなねこさん
前日に決めたんですが
お仕事では無理でしたね(^^ゞ
この日は風が半端でなかったですが
房総はやっぱり暖かで確かに光が違うような気がします。
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-14 21:29
☆shimasaanさん
疑問が解決してよかったです(^^ゞ
こちらからも東京湾を挟んで三浦半島の山々が良く見えました。
>たまには、房総の山にも行ってみたくなりました。
海を渡れば神奈川からは案外近いのでぜひ。
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-14 21:33
☆saheiziさん
歩いたことがおありでしたか。
山頂からの眺めは変わってませんでしょう?!
今回は高速バス利用だったので岩井の大ソテツを見逃したのが残念です。
千葉まで戻って呑んだのではありませんか(^^ゞ
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-14 21:36
☆PochiPochiさん
大当たり!!! でしたね(^^v
淡路島の水仙畑からも海がばっちり見えますね!
私も行ってみたいです。
Pochipochiさんの六甲山レポも早く見たいです(^^ゞ
Commented by こんの at 2018-01-15 07:34 x
強風に互いに幹を打ち付けてカンカンと音を立てる竹林

初山 楽しませていただきました
いかにも初山 いいなぁです
タケの鳴る音 聴いてみたい
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-15 14:24
☆こんのさん
竹が風に吹かれて出す音はカンカンだけではなくて
カーンカン カカカーン カラコロカラコロ と
いろいろに聞こえました。
今回の山行でとても印象深いことでした。
Commented by amanojakusan at 2018-01-17 09:34
富山への尾根道のように人があまり歩いていない道、私もこんな道を歩くのが大好きです。こんなルートを探し出すsanpoさん、すばらしいですね。これが高じると南アルプス深南部の山々に魅せられることになります。
南総里見八犬伝、子供のころ漫画で読んで大好きになった物語です。
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-17 13:58
☆Mr.amanojakusan
冨山西尾根、面白かったです。
sanpoさんは、HP(お名前にリンク済)を見ていただけばおわかりになりますが
単独でどこへでも行ってしまうスゴイ方なんですよ♪
見かけはとってもソフトで可愛らしいんですが(^^ゞ
「南総里見八犬伝」、私も人形劇より前に子供向けの読み物で読んだはずなんですが
すっかり忘れてしまってます(^^;
Commented by tukinobo at 2018-01-17 14:26
富山、とみやまレポ
海越しに見える富士山、伏姫ゆかりの籠穴。
春風を感じる水仙、盛りだくさんですてきね。
わたしにとって、里見八犬伝は、
1983年の映画をよく覚えていて、
確か学校をさぼって、ひとりで古い町の映画館で見たのよ、
笑。薬師丸ひろ子ちゃんがでてたの。
Commented by pallet-sorairo at 2018-01-18 08:26
☆yakoさん
うん、そう、春らしいでしょ。
写真載せませんでしたが、南房総はとっても暖かいので
北国から養蜂の箱がたくさん避寒に来ていましたよ。
薬師丸ひろ子ちゃんが伏姫役だったのね、可愛かっただろうなぁ。
で、かわいい盛りのyakoちゃんは学校さぼって見たのね?
こらぁ!  
ははは。
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by pallet-sorairo | 2018-01-14 10:08 | 山歩き2018 | Comments(18)

私の山歩き街暮らし空の色 // 散歩道で見かける鳥や虫や花も // ただいま山歩きお休みちう       ©pallet-sorairo


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