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フランスを旅する 9/セザンヌを歩く & 小さな村々③ ルシヨン村


10月10日(土)フランス7日目。
きょうは「セザンヌを歩く」日です。

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<赤土の村ルシヨン>

数多いる画家の内から何故セザンヌ?と言えば
プロヴァンス地方の中心として栄えたエクス・アン・プロヴァンスが彼の生まれた町
だということからのセレクトになるでしょうか。

小さな村は、かつて天然のオークル(赤土)の採掘場だった村を訪ねます。




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@セザンヌのアトリエ
坂道の途中に、そうと知らなければ通り過ぎてしまいそうな二階屋があって
その家の片方だけ開けられた門扉を入ると緑に囲まれた前庭があった。

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<ローヴの丘にあるセザンヌのアトリエ入口>

玄関ドアの向こうに見えている階段を上がるとセザンヌ晩年(1902~1906)のアトリエだ。
セザンヌ自身が設計したアトリエとのこと、広さ50㎡。

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<アトリエ内部の写真 / 案内パンフレット(日本語版)より。内部は撮影禁止なので>

北側にある透明ガラスの大窓が印象的なアトリエ。
北側窓の横に大キャンバスを出し入れする縦に細長い納入口があったのが、私にとっては珍しくて面白かった。
南側には暖かな日差しの入る長窓が(写真の床に影が映っている)二つあり、
部屋角の壁には彼が着ていたというコートや白衣、帽子などが掛けられていた。

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夫と私は南側の長窓を背にして置かれた木のベンチにしばらく座って部屋を眺めていて…
階段を上がるとすぐのドアからアトリエに入ったセザンヌが、
帽子をとりながらこの角に来て脱いだコートをこの金具に掛けてこの白衣に着替え
さて、とキャンバスに向かったのだろうかなどと想像するのはちょっと楽しかった。


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エクス・アン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)
エクス・アン・プロヴァンスは、
なんと紀元前2世紀初頭に古代ローマ人によって造られた街だとのこと。
「エクス」とは水を意味するとのことで、なるほどこの町には噴水があちこちにあるのでした。
私たちは、大きな噴水のあるド・ゴール広場からミラボー大通りを進んで街めぐりを始めます。
道路に埋め込まれている「C」のマークの金色のメダルを辿ると、
セザンヌゆかりの場所を巡ることができるそうですが、私たちは今回これはパス。

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ミラボー大通りはずいぶん道幅が広いなと思ったら、
17世紀に4輪馬車を通すために城壁を壊して造成したんだとか(で、並木のプラタナスは樹齢400年!)。
なんだか街の歴史の流れが壮大でびっくりしますね。

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ミラボー大通りの突き当り「ルネ王の噴水」の後ろから旧市街に入り
旧市街の路地をあちこちして、市庁舎の広場で開かれていた朝市(マルシェ)を見て回ります。
ここで私はカラフルなプロヴァンスの焼き物をお土産に買いました。
こんなふうな「いかにも」なお土産を買いたいと思っていたのです(^^。


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サント・ヴィクトワール山(Mont Ste-Victoire)
午後は、セザンヌが愛した山、多くの作品を残しているサント・ヴィクトワール山の麓へ行きました。
昨日と同じく、エクス・アン・プロヴァンスの街で買ってきたパンとハム、
そして、きょうもまたマルティンさん差し入れの赤ワインで
石灰岩の白い山を間近に見ながらのランチです。

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<サント・ヴィクトワール山 1011m>

途中で登山口の前を通ったら、もうお昼なのにこれから登る登山者を何人も見かけました。
マルティンさんに聞くと2時間ほどで登れるのだそう。
そうと知っていれば私も登りたかったなぁと思いましたがあとの祭り。残念。

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<ビジターセンター@サント・ヴィクトワール山麓>

ビジターセンターでビデオを見てちょっと北アの双六岳みたいな山頂だなとは思ったんですが…
解説がフランス語なので、なんとも…(^^ゞ


d0288144_10191396.jpgこのあと一カ所巡る場所(ルシヨン村)がありますが、
そこへの途中でこんなところも通りました。

古代ローマ時代に造られた橋 
ポン・ジュリアン(Pont Julien)。
とてもシンプルで美しい橋でした。
それにしても…
石造りってどんだけ丈夫なんでしょ。



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ルシヨン(ROUSSILLON)
赤土(オークル)の村ルシヨンで見た赤土の崖が、採掘の跡だったなんて…

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ルシヨン村の地質は、天然オークル(赤土)。
18世紀後半には、赤や黄色の顔料を作るための採掘が始まって大きな産業となったとのこと。
この襞をたくさん寄せたような赤・ベージュ・黄色などの地層を見せた崖は、
その掘削の跡なのだそうだ。

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しかし、盛んに掘削された赤土から造られた顔料が
20世紀になると化学的原料で大量生産されるようになった製品にその役目を取って代わられたと聞けば
ルシヨン村の産業も衰退の一途を辿ることになったのも時代の流れだったのだろうと納得できる。

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村の家々は、掘削で栄えていた当時に漆喰に顔料を混ぜたペンキで塗られたとのことだが、
今も、村の隅々までレンガ色や黄色みを帯びた赤やサンゴ色の壁の家々が立ち並んでいる。
そして、いまやその景観そのものが観光資源になっているということのようだ。
日差しの角度によって色合いが刻々と変化してゆく村の様子はどんなだろう。
想像するだけでドラマチックな感じがして、ずっと見ていたい!と私は思ってしまった。


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@Hotel Le Mas des Gres
宿の夕食はいつも20:00から。

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ある日の夕食の前菜<マグロのカルパッチョ>
美味。日本人はマグロが好きだろうからと出してくれたようです。
しかし当然、この後にメインのお肉もあるわけで…
私などこれだけでお腹いっぱいな感じ(^^ゞ


では、また明日。



フランスを旅する10
★写真はクリックで拡大します。

by pallet-sorairo | 2015-11-09 09:41 | 旅@遠いどこかへ | Comments(8)
Commented by unburro at 2015-11-09 10:51
おお!ルシヨン〜
この崖の写真は、見たことがあります。
オークルといえばルシヨン、家々の壁も赤いのですね。

日本では、ベンガラ(弁柄)といい、これはベンガル産の赤土に由来するわけですが、べんがら塗りの壁や窓格子を見慣れた者には、ルシヨンの赤い壁も、何やら懐かしいように見えます。

まったく羨ましいコースでプロヴァンスを満喫されたのですね。
お天気も素晴らしく、パン、ハム、ワインのピクニック、最高ですね!

写真の構成も、素敵です。
美しい旅行記、ページをめくるように楽しませていただいています。
Commented by pallet-sorairo at 2015-11-09 22:05
☆unburroさん
そうか、ベンガラですよね!
なんだか私もどこかで見たようなって思ってたんです。
京都人のunburroさんが「懐かしいような」って仰るのよくわかります。
プロヴァンスはTさんにぜひと勧められていたのです。
とっても楽しい旅でした。
独りよがりのような旅行記、読んでいただけて嬉しいです。
乗り掛かった舟、
もう少し頑張りますのでどうぞよろしくお付き合いくださいませ。
Commented by こんの at 2015-11-10 07:36 x
毎日拝見しております
......が、田舎者のそれがしにはなかなかコメントができなくて......
絵をみるのが好きで、セザンヌも大好き
ふ~む 登山もさることながら、海外旅行
羨ましく思いながら...... 拝見してます
ありがとうございます
Commented by amanojakusan at 2015-11-10 09:34
南仏は3年前にツアーで行っただけなので、このようなきめ細かな
楽しみ方はできませんでしたのでうらやましい。
セザンヌの家、入り口左の窓の下に見えるベンチ、妻と二人で座って
写真を撮ってもらったので、ちょっと懐かしい。
Commented by pallet-sorairo at 2015-11-10 20:47
☆こんのさん
何をおっしゃいますか。
見ていてくださるだけでありがたく嬉しいです。
私も読むだけでコメントパスすることのほうが多いです。
長々した旅行記になってしまって我ながら収拾がつかなくなりつつありますが
次回以降もどうかよろしくお付き合いくださいませ。
Commented by pallet-sorairo at 2015-11-10 20:51
☆Mr.amanojakusan
今回は旅名人の友人との個人旅行だったので、
友人に感謝するばかりです。
こんな旅はなかなかできるものではないと思っています。
ベンチ!懐かしいものに再会していただいて嬉しいです♪
Commented by koruko-yuki at 2015-11-10 22:21
サント・ヴィクトワール山、登らなかったのぉ!
何と残念。

でもこれがあの山の写真なのね。
ブリヂストン美術館で見る度に、手前に伸びてくる尾根に憧れていたの。

Commented by pallet-sorairo at 2015-11-10 22:56
☆ゆきさん
さっき秋の木の実のレポ見たんだけどコメントパスでゴメン。
なんたってこのレポ終わらせないと次のことできない
(一度に二つのこと並行してできない(^^;)ので、あとでね。
で、サント・ヴィクトワール山、
この右手を回り込んだところにビジターセンターがあるんだけど
そこから見るとも~っと長い山なんだった。
登り損ねたかわりに、ビジターセンターのゲストブックに署名残してきちゃった(^^ゞ
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