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雨の日は美術館へ / 堀文子展


3月20日(火)真冬に逆戻りの冷たい雨。
「白寿記念」というサブタイトルに惹かれて。

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日本画家 堀文子。1918年東京生まれ。
今年、100歳を迎える現役画家だ。

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展示された100点あまりの絵の多くは明るく清々しい色彩とタッチで描かれていて
身の回りの自然の美しさや生命の息吹が気持ちよく私の心に染み渡ってくるようだった。

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<山の思い出(1955年)>

ミロやルソーを思わせる初期の作品や
60年代後半の絵本原画などにはとても親近感を覚えて足取りも軽くなるような気がした。

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<冬野の詩(1988年)>

円熟期の、日本画らしい静謐な雰囲気を醸す作品。
冬の野原にも木や草はそれぞれの姿でこんなにも息づいており、
小動物は雪の上に小さな足跡を残しながら生きるために食べ物を探しているのだ。

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<鶴が渡る、ヒマラヤを越えて。(2010年)>

これはまた、なんと壮大なテーマであることか!
胸のすくような潔くおおらかな色使いに魅了される。

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<81歳の時の堀文子>

ヒマラヤ、ネパール、ペルー…
堀文子は70歳を過ぎてからも精力的に世界の各地へ出かけてスケッチを続けた。

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<絵は「どうだんつつじと雪の下(2014年)」>

話しは変わるが、
ここのところ、同時に90歳を迎えた義母と私の長姉が急に歳を取ってしまった。
どちらもアクティブでつい最近までとてもしっかりしていたにもかかわらず。

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<絵は「畑の胡瓜(2015年)」>

老いは緩やかなカーブを描いて進むのではなく、
一段はっきりがくんと何度か下りながら進むのだということを日々思い知らされている。

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<絵は「落葉Ⅰ(2004年)」「落葉Ⅱ(2004年)」>

そんな時に出会った白寿記念 堀文子展。
ともすれば後ろ向きになりそうな自分に文字通り「元気をもらいに」出かけたのだった。
少し元気が出たよ、ありがとう。


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★写真は展覧会チラシと
ショップで求めたポストカードと『画文集 堀文子 現在(いま)第三集』から。

★堀文子展は今度の日曜日が最終日です。

★写真はクリックで拡大します。


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<美術館前 雨の一色海岸 2018.03.20.>

正面はるか向こうにちいさな船が一艘浮かんでいた。
時おり、静かに繰り返す波の音が聞こえる。









by pallet-sorairo | 2018-03-21 09:12 | ちょっとお出かけ | Comments(16)
Commented by shimasaan at 2018-03-21 09:17
行ってきましたか~

palletさんのレポートで、堀文子の凄さが伝わってきました。
私も、行ってみたくなりました。
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-21 09:43
☆shimasaanさん
ぜひ。
shimasaanさんの処なら、
お散歩ついでにお出掛けになれるでしょう。
私は往復4時間かかりました(^^;
美術館の前でバスを待ちながら、
もしかしてshimasaanさんお散歩してらっしゃらないかなぁ
なんて思ってました(^^ゞ
Commented by PochiPochi-2-s at 2018-03-21 09:44
おはようございます。
堀文子、一番好きな日本の女性画家かもしれない。
(三岸節子も好きなんだけれど)
関西でも展覧会がよく開催されます。
つい最近も神戸でありましたよ。
いつもいつも圧倒されます。絵と共に行動力にも。
「ヒマラヤを渡る鶴」の絵や「青いポピー」、「早苗の頃」、
そして「雪嶺」が好きです。蜘蛛の絵や楽しそうなたくさんの
鳥の絵も。ふふ、画文集4冊持っています。

いい時間でしたね♪
Commented by fusk-en25 at 2018-03-21 10:37
還暦。古希。喜寿など。字にかけたお祝い事ながら。
昔からの節目とされていたのは。
この歳を過ぎると年齢的に変わる物差しみたいなものがあるのでは。。と。
近頃は思うようにはなりました。。

でもできるなら。。そういうことには知らん顔して。。
やっぱり歩いたり自転車に乗ったりして。。
明るく生きたいもの。。と言い聞かせてはいます。。
Commented by こんの at 2018-03-21 14:45 x
とてもいい時をいただきました
ありがとうございます
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-21 21:39
☆PochiPochiさん
私も、どこか優し気な堀文子の絵も
エネルギッシュな雰囲気の三岸節子の絵もどちらも好きです。
アクティブで凛とした生き方も素敵ですよね。
「早苗の頃」、田植えをする人の様子や稲の苗の一本一本まで
目を近づけて見てしまいました(^^ゞ
2回に分けたあった会期の前半を見なかったのが悔やまれます。
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-21 21:43
☆fuskさん
>この歳を過ぎると年齢的に変わる物差しみたいなものがあるのでは。。と。
ほんとにそんな感じがします。
何を隠そうワタクシも今年はコキなので?いろいろ思うところがあったりもして。
まっ、元気に明るくと思っていますが(^^ゞ
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-21 21:44
☆こんのさん
そう言っていただいて嬉しいです。
こちらこそありがとうございました。
Commented by daikatoti at 2018-03-22 09:10
堀文子さんの展覧会でしたか! いいのご覧になれましたね。
美容院行くとなんだったかの雑誌の後ろにこの方の絵のページがあってお馴染みです。
そのものをじっと見る感じで描いておられて好きな作家さんです。

この胡瓜の絵なんかいいですね〜、
書いてあるように、絵でも描かない限り一つのものを10分見つめ続けるということも無いとおもうのですよ。

それにしてもお元気ですね。70過ぎて世界の秘境と言われるようなとこ旅しておられますね。
Commented by asitano_kaze at 2018-03-22 16:33
「老いは緩やかなカーブを描いて進むのではなく、
一段はっきりがくんと何度か下りながら進むのだということを日々思い知らされている。」まさにそうだと実感しています。
100歳を超えて母はますます頑固に子どもに還っていくようです。
70歳を超えた頃から私は肉の衰えを感じ、記憶力が減退していくのを感じます。
それにしても100を超えたこの画家の目は何と瑞々しいのでしょうか。
<鶴が渡る、ヒマラヤを越えて>すてきですねぇ。
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-22 21:27
☆totiさん
totiさんも堀文子さんの絵お好きでしたか。
堀さんは「描くことは見極めること」と言っておられますが
決して押しつけがましくなく描かれていてとても心地よい作風だなと思います。
70歳は序の口の行動力、素晴らしいですよね。
あやかりたいです。
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-22 21:33
☆asitano_kazeさん
子どもに還ってゆくとしてもお母さま100歳を超えてお元気なのですね。
100歳を迎えて今なお瑞々しい絵を描く堀文子さんも
未だ現役の画家だというのですから
70歳もまだひよっこということになるかなぁなんて思いながら
展覧会場を回っておりました(^^ゞ
「鶴が渡る、ヒマラヤを越えて」素敵ですよね。
自分が鳥になって空を飛んでいるような気がしますね。

Commented by kotoko_s at 2018-03-23 09:51
堀文子さんは凛とした方ですね。
その生き方、創作意欲、見事だなあと思います。
このきゅうり、好きだなあ。こんなふうに描けたら、見ることができたら素晴らしいなあ。

「老いは緩やかなカーブを描いて進むのではなく、
一段はっきりがくんと何度か下りながら進むのだということを日々思い知らされている。」

私も実家の両親を見ながら同じことを感じています。
年齢でいえば義母のほうが上ですが、老い方の急降下は両親のほうがはっきりしていて。
身近な肉親の老いは様々な感情を呼び起こしますね。
せめて早く暖かくなりますように、と祈っています。
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-23 10:26
☆kotokoさん
>身近な肉親の老いは様々な感情を呼び起こしますね。
私も、いろいろなことを感じながら展覧会を見てまわりました。
この時期にこの展覧会に出会って本当に良かったと思っています。
堀文子さんの絵や言葉からいただいたメッセージ、
大切にしたいと思いました。
Commented by amanojakusan at 2018-03-26 14:46
TVの徹子の部屋の後ろの壁にかかっているのは堀文子さんの絵でしたか。
てっきりモデルは黒柳徹子さんかと思っていました。
Commented by pallet-sorairo at 2018-03-28 00:11
☆Mr.amanojakusan
もしかしてそれは二枚目のチラシ写真にある
青い服の女の人の絵「アフガンの王女」のことでしょうか?
この青い衣装は徹子さんがアフガンから帰ったものなので
堀さんは徹子さんをモデルにしたとの解説があったように思いますが。
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