そらいろのパレット

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月の山 その2


月山は、羽黒山・湯殿山とともに出羽三山のひとつとして
人々の厚い信仰心に支えられて現在に至る信仰の山。
山頂の本宮には「月読命(つきよみのみこと)」が祀られているという。

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山頂へ続く登山道では、昨日も今日も
本宮へ参詣する白装束をまとった人々と何度もすれ違う。




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8月3日金曜日。
今朝も外は真っ白なガスに閉ざされて、
強風にあおられるように波打つ草の緑が目に入るばかりだ。

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きょうは北面の8合目まで下りて、そこからバスで羽黒山へ向かう予定だが、
バス便が微妙な時間なのでそれに合わせて過不足なく動かねばならない。
さて、どうするか。

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<正面に本宮の鳥居が見えているのだが…>

6時からの朝食を済ませて、私たちはひとまず本宮へお参りに行く。
お祓い料500円を納めて登拝証明書と御祓守を頂き一連の儀式をした後に
山頂神社への登拝を許されて参詣。
その足で晴れて月山の山頂(1984m)を踏んだのだった。

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<何も見えない>

小屋に戻って、女主人に確認しながら次なる予定を立てる。
遊びながら行くにしろ、このまま下山路に入ってしまっては時間が余り過ぎるので
南面にあるという大雪城と呼ばれる雪渓まで行ってみることにしよう。

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先に出ていた同宿のご夫婦は胎内岩までと思っていたそうだが
時間もあるのでやっぱり大雪城まで行こうかと予定変更をされたようだ。

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と、突然ガスが動いてくっきりとした青空が顔を出した。
アングルだの構図だのと言っていてはまたすぐに隠れてしまうとは昨日学んだばかりだ。
やみくもにシャッターを押す…ふふ、案外よく撮れているではないか。


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<胎内岩>

先行のご夫婦はしっかり胎内岩くぐりをなさったようで
「そんなに大変じゃなかったわよ」と言われたが、私たちはパスして大雪城に向かう。
ガスの間から時おりふっと雪渓向こうの緑の中に避難小屋が見えるが
全体をしっかり目にしたくて、しばらくの間ガスが切れるのを待っていた。

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<大雪城雪渓>

ようやく大雪城雪渓が見えた。
だいぶ後退してしまっているようだが、待った甲斐があるというものだ。
小屋の女主人によれば、スキー場の雪が消えてもここにはいつも雪があるので
子どもたちはここまで来てスキーをするのだそうだ。

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広々とした景色を堪能して、ガスの中をまた小屋へ戻る。
こんな広い場所では誰彼が積んだケルンが見えるとそれだけでほっとする。

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<向こうに、今朝早く姥沢から登り始めたらしい皆さんが見える>

ここは素晴らしいお花畑だ。
たくさんの種類の花々が咲いているが、今一番元気なのは釣鐘型のハクサンシャジンだろうか。
りんりん、シャンシャンと澄んだ音が聞こえてきそうだ。

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さて、神社裏手にある一等三角点(1979.8m)へ寄り道したら
いよいよ八合目BSを目指して下山にかかろう。

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歩き始めた道を振り返ると、月山神社本宮がもうあんな遠くになっていた。
なだらかに落ちる斜面の下の草原は月見ヶ原だろうか。

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これから本宮に向かう人たち何組もとすれ違うが
夏休みに入っているので子供連れの親子も案外多い。
みんな朝早くから登り始めて日帰りでお参りする人たちに違いない。

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私たちは足元に咲く花々に励まされながら
相変わらず何も見えない道を黙々と進む。

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突然少し視界が開けて、
前を行くパーティが何やら賑やかに遠くを見ている様子が伺えた。
なんだろう。

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近づいてみると、眼下に広々とした草原が広がっていた。
たぶん行者ヶ原だ。
とすると、どこかで「行者返」の道標を見損なってしまったかもしれない。

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ガスが早い速度で動いて行き、
右手下に雪渓が見えたと思うとすぐその上に小屋が現れた。
以前、山友のレポで知った仏生池小屋に違いない。
気付いたら山頂小屋から一度も休んでいなかった、あそこでティータイムとしよう。

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<仏生池>

テルモスのお湯でコーヒーを淹れ、
お昼のつもりで持っていたジャムマーガリンコッペなる菓子パンを頬張る。
ああ美味しい、お腹すいてたからね、うふふ。

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<一瞬覗く青空>

単調なしかし石ゴロで歩き難い道に飽きてきたころ
狭い場所で同年輩の女性パーティとすれ違う。
彼女たちはどうやら山頂小屋泊まりらしい。
「何も見えませんねぇ」
「そうですねぇ、でも明日はいい天気かもしれませんねぇ、いいなぁ」
「あらら、ごめんなさいね」
すれ違いながらそんな会話を交わして笑い合う。

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そうこうするうちに、
眼下にきょうの最終ポイント弥陀ヶ原が見えるようになった。
予定では半周ほどならできるかと思っていたが、
案外時間が押しているので、このまま月山八合目BSへ向かうことにする。

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さて、最後のひと頑張り。
木道の脇に点在する小さな池塘に目をやりながらも速足になり、
身繕いする時間を十分に残してBSのある月山高原レストハウスに着いたのだった。
ああ、間に合ったとほっとする。




久し振りの登山に選んだ月山、
短い距離ながらまずまずの歩きでがあってなかなか良い選択であったと思う。
そして、ガスで遠望が効かなかった分、
月山という山自体をじっくりと感じることができたような気もする。
…やっぱり…山はいいなぁ。

★写真はクリックで拡大します。


2018.08.02(木)~03(金)  月山(1984m/山形県)
(往)
8/2 東京7:12(つばさ123号)-山形10:06/10:28(庄内交通バス)-西川IC11:07/11:20(西川町営バス)-月山姥沢BS12:10.
(歩)
8/2 BS-リフト下駅~上駅12:55-姥ヶ岳13:45-金姥14:10-牛首14:45-山頂小屋16:05(泊)。
8/3 山頂小屋7:30-大雪城-山頂小屋9:10/9:30-仏生池小屋10:50/11:05-月山八合目12:45/13:10(庄内交通バス/羽黒山頂・鶴岡行).

※この後、羽黒山に寄り道しましたのでもう1回続きます。

※花の写真はメモとして撮って来たものがありますので
 後でまとめてアップする予定です。





by pallet-sorairo | 2018-08-09 08:06 | 山歩き2018 | Comments(18)
Commented by PochiPochi-2-s at 2018-08-09 08:47
おはよう。台風は大丈夫でしたか?

〉…やっぱり…山はいいなぁ。
ふふふふ。pallet さんの”山が好き!“という実感が
こもっていますね♪
昨日絵の教室から帰ったら、BSで登山の番組があり、
この月山に登る様子が放送されていましたよ。
あの木道とお花畑、池塘などが撮影されてました。
山頂近くの山小屋も撮影されていましたよ。
pallet さんのことを思いながらこの番組を暫く見ていました。
最初の仙丈岳は間に合いませんでしたが、月山は間に合いました♪
Commented by こんの at 2018-08-09 09:34 x
遠望も楽しんでもらいたかったなぁ(むむ 無念さが少し残ります)
でも、月山は、大朝日岳とはまた違った名山
次を期待してます
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-09 10:09
☆PochiPochiさん
台風は大したことなく過ぎました。
娘たち家族が飛行機で東北へ飛ぶ予定だったのでやきもきしましたが
何とか大丈夫そう?でほっとしています。
BSの放送、気づかずに見逃しました。
残念!
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-09 10:13
☆こんのさん
半月前に行ったばかりの山友のレポでばっちり遠望を見ていたので
楽しみにしていたのですが、私もとっても残念です。
最初は鳥海山とセットで登るつもりでもあったので、
湯殿山もからめてまた伺いたいと思っているのですが…。
Commented by cyu2 at 2018-08-09 10:29 x
楽しみに待ってました~
わたしは正式な月山の山頂を踏んでいないという事を
この記事で知りました。
私もガスで何も見えなかったから、いつかリベンジするときに
踏んで来ましょう。
私も当初の予定が月山八合目方面へ降りるつもりだったので、
そちらも気になっていましたが、
続きの羽黒山も楽しみです♪
Commented by はなねこ at 2018-08-09 10:40 x
pallet さん、お帰りなさい。
大雪城!! それ、よかったですね~。
お花に気が急いて、そこまで考えが至りませんでした。

レポ拝見していて、大朝日岳のことを思い出しました。
帰った当初は残念な気持ちが強かったのですが、今では、あれはあれでよかったなぁ。。と。
>〉…やっぱり…山はいいなぁ。
同感です。

二週間前には蕾しかなかった ウゴアザミが、お花畑になっていますね。
もっと残雪が多いときも、紅葉の頃もよさそうですし
また行ってみたいと思いました。

羽黒山レポ、楽しみにしてますね。
Commented by 本所傘屋 at 2018-08-09 16:51 x
月山、自分がそこにいるような画像ですね。
霧が(霧ですか?)かかった、木道、シーンと静まり冷たい空気が感じられます。俗世間から離れ別世界の感じですね。
全く花の名前はわかりませんが、色とりどりの小さな花が高い山を感じます。
良い画像を見させてもらいました。
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-09 22:12
☆cyu2さん
私も最初、何故二つの標高が登山地図に書いてあるのか?だったんですが
行ってみてわかりました。
神聖な神社境内に三角点は置けないということなんでしょうね。
cyu2さんの過去記事読んできましたが、
今回の私のガス模様がよく思えるくらい、いつもながらの?見事なガスっぷりでしたね~、うふふ。
秋の草紅葉もよさそうですよ。
羽黒山はおまけで、それなりに見応え歩きごたえありましたが
登山ではないの、ごめんなさいって先に謝っておきますね(^^ゞ
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-09 22:21
☆はなねこさん
行ってきました。情報いろいろありがとうございました。
大雪城は地図を眺めていて思いつきました。
小屋で聞いたらピストンできそうだったので行ってみました。
時間つぶしにはなかなか良かったと思います。
はなねこさんの写真思い出して、ああここからは鳥海山が見えるのねとか
大朝日はあの辺かしらなんて妄想していましたよ(^^;
いい山だったので、季節を変えてまた行ってみたいです。
羽黒山は「ブナと杉の調和が美しい」と書かれていた道を歩きたかったんですが、
時間がなくて残念でした。
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-09 22:27
☆本所傘屋さん
ご自分が歩いたような気分になっていただけたとしたらとても嬉しいです。
平日だったので、人も少なくて静かな山歩きができました。
でも、二日目は金曜日だったせいか人出も多かったような気がします。
月山は花の山と言われるくらいなので、花の種類もたくさんあるのですよ♪
Commented by nick-3 at 2018-08-09 22:50
今回は天気がいまいちだった様子、こうなるとまた出かけたいと
思うのはわかります。
一方、天気が良ければそれはそれで、また行きたいと思いますよね。
PochiPochiさんがコメントされてましたが、私もBSの番組を最初から
全部観ましたし、録画もしてあります。
合わせて、pallet さんのこのブログを拝見して、いっそう行きたい気持ちになりましたね。
そう言えば、福島から来た写真仲間が、月山に行ってきたと話していたので、その彼からも話を聞けそうです。
いすれにしても、細かく書いていらして参考になりました。
Commented by こんの at 2018-08-10 07:19 x
pallet-sorairo さんの「月山」に触発され、今日のブログで「私の月山」を並べてみました
再来の節には、アッシー君になっても......  (笑)
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-10 09:32
☆nickさん
長々とした記録最後まで読んでくださってありがとうございます。
久し振りの登山だったのでリフトで登れば楽ちんだろうと出かけたのです。
天くら予報ではもう少しいいお天気のはずだったんですが、残念でした。
登山道の雪は全く消えてしまっていましたが、もう1週間早いと
花々ももう少し多くの種類がフレッシュな姿で見れたような気もします。
秋の草紅葉もきれいそうですよ♪
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-10 09:38
☆こんのさん
いま、拝見してきました。
山形県民は、母なる川・最上川と父なる山・月山を持っているのですね。
四季折々の自然に囲まれたふるさとがあるって羨ましいです。
アッシー君とな、メモメモ(^^ゞ
Commented by スロ at 2018-08-10 11:48 x
ふふふっ
山友のレポって、もしや?私?山友なんて言われちゃうと
めっちゃ嬉しくて~、ふふふって(^^)
palletさんたちは、月の神に会えなかったようですね^^
でも特に一日目、あのおだやかな稜線がガスに煙る姿
私は大好きですよ、しかもダウン着るほど寒いって!
なんと羨ましい^^;その上羽黒山までー!
続きも楽しみにしてます^^
Commented by fusk-en25 at 2018-08-10 15:44
歩いている方はもう少し天気なら。。なんでしょうけど。
写真を眺めていると。。
この靄の写真は幽玄な。。。
なんとも言えない感じがして
より好きな気がします。
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-10 21:17
☆スロトレさん
そうですそうですスロさんのことです。
山友なんて恐れ多いのですが、
まっ、年寄りの言うことなので許してね(^^ゞ
遠望効かなくて残念なんて言ってますが、
私も、この優し気な山にはガスもよく似合うような気がしました。
羽黒山、貧乏性なもんで目いっぱい遊んできました~(^^;
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-10 21:20
☆fuskさん
晴れていればやっぱり嬉しいですが
ここは霧の中から覗く優し気な稜線もとっても素敵に見えました。
雨に遭うのは嫌ですが、
これくらいの霧の中を歩くのは実は私も好きなんです(^^。
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