秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1

明神池穂高神社のお船神事と涸沢の紅葉見物を兼ねて秋の山旅を計画していたのだけれど
台風予報に振り回されて二転三転。
お船神事が目的その一の発案者ゆきさんを差し置いて
あとの3人は行先も日程も変えて乗鞍岳へと繰り出したのでした。
すまんね、ゆきさん。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10180401.jpg
<乗鞍高原位ヶ原付近より北アルプス北部の山々をのぞむ>

はなねこさんは3度目?私とsanpoさんは初めての乗鞍岳(3025.7m)です。
紅葉には4・5日遅かったかしら。
でも、快晴の空のもと素晴らしい展望を楽しんできました。





秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10553598.jpg

では、出発。

乗鞍岳は「畳平から標高差300mをピストンするだけの山…なんだかなぁ」と
私にはインプットされていて、
行っては見たいけれどなんだかうまく行程が組めないような気がして
長いこと二の足を踏んでいた山。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10232886.jpg

それを覆してくれたのが山友スロトレさんのレポ(→★)でした。
公共交通利用の私たちはそれを少しアレンジしてBS位ヶ原からの出発です。

10月9日(水)
BS位ヶ原山荘(2350m)でバスを下車し、
畳平へと伸びる車道のエコーラインを少し進んだここから沢沿いの道に入りました。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10245679.jpg

う~ん、色づいてはいるもののちょっとちりちり。
4・5日遅かったかなぁ。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10250030.jpg

しばし歩いてふと振り向けば「んっ! あれどこ?」

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10250750.jpg

も少し進むと「吊り尾根が見えるわよ!」
おチビの私は少しでも高いところからとごろごろ転がる石の上に乗ってパチリ。
あっ、さっき頭だけ見えてたのは前穂高だったみたいです。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10252034.jpg

わっ、素晴らしい。
少し標高が上がったところから見下すとダケカンバの黄葉もナナカマドの紅葉もとてもきれい。
でも、それよりなにより振り返り見る向こうにずらりと見えている山々は
もしかして今まで登った事のある山ばかりではないですか?!
槍、奥穂、吊り尾根、前穂、常念、蝶、そして今夏歩いた大滝山。
手前はどうやら霞沢岳のようです、わおっ。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10254427.jpg
※写真はすべてクリックで拡大します。

いま私たちは槍穂を背中にして沢に沿ってこんな所を歩いているのです。
石ゴロゴロだったり泥んこ道だったりもしますがそんなことモンダイなし(^^;
それにしても願ってもないこのお天気に
「山はやっぱりお天気次第よねぇ」なんて口々に。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10260360.jpg

そうこうするうちに前方に目指す乗鞍岳が見えてきました。
乗鞍岳って馬の背中に鞍を置いたように見えることからそう呼ばれるとのこと。
なるほどぉ。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10261270.jpg
<BS宝徳霊神付近>

この登山道はところどころでエコーラインを跨ぐように付けられています
(と言うより登山道をぶった切ってエコーラインが作られた?)が、一般車は通行不可である上、
舗装道路としては日本一の高所を走れるとあってサイクリストの聖地ともなっているとのこと。
私たちも一旦BS宝徳霊神で車道を横切ってまた山道に入りました。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10264801.jpg

この辺り今は涸れ沢ですが岩ゴロゴロで、水の流れる沢道なのでもちろん増水時には通れません。
登山道の入り口には「沢道に慣れない人は車道を行ってください」との表示がありました。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10265293.jpg

このふかふかの絨毯のようなのは手前がたぶんクロマメノキ、向こうはなにかしら。
真っ赤に紅葉して素晴らしい。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10272430.jpg

摩利支天岳を見上げながらなおも歩きずらい沢道をたどって行くと
たぶん今朝方剣ヶ峰に上ったはずの人とすれ違うようになりました。
どうやらもうすぐBS大雪渓肩ノ小屋口に出るようです。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10294979.jpg

BS大雪渓肩ノ小屋口には避難小屋とトイレがあって、
サイクリストたちもひと休み。
私たちは剣ヶ峰への登頂は明日午前のつもりなので
ここからはダケカンバの黄葉を見下ろしながらエコーラインを歩いて上がることにします。

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10305137.jpg

白い幹が美しいダケカンバの黄葉を縫うようにしてエコーラインが通っています。
時々3台ほど連なったバスがカーブを描きながら走っていくのが
ジオラマのように見えて楽しいです

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10310192.jpg

ドローンになったような気分になったりもして(^^ゞ

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10311236.jpg

眼下の景色を楽しみながらゆるゆる歩いて行くと県境でした。
こちら長野県松本市からあちら岐阜県高山市へ入るとすぐに
「日本一標高の高いところにあるバス停」がありますが、そのBS名も「標高2716m」(^^)/

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10311787.jpg
<畳平バスターミナルと左・恵比須岳(2831m)・右・魔王岳>

きょうは魔王岳の麓、鶴ヶ池を前にした山小屋、白雲荘に泊まります。
それにしても、鶴ヶ池の水がずいぶん少ないような気がしますが…

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10313853.jpg

で、白雲荘の夕食メイン(^^)/
うんまい !!
と、お風呂上りにビールを飲んで花より団子していたら
3人のうち私だけ日の入りに間に合いませんでした、あらら(^^;

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10325117.jpg

でも、日没後の空もこんなにきれいでしたよ。
そして…

秋の乗鞍岳 ①/位ヶ原起点8の字状周回 その1_d0288144_10330248.jpg

もしかしたら…と行ってみた鶴ヶ池。
今は水の少ない鶴ヶ池にこそ映らないものの、
小さな水たまりに映るきらりと光る月を見つけたのでした。

こうして素敵な一日が過ぎて行きました。
明日も好天が期待できそう、
ではおやすみなさい。


2019.10.09(水)
(往)新宿7:00(あずさ1号)-松本9:38/10:10-新島々10:40/10:55(バス)ー乗鞍高原観光センター11:42/12:00(畳平シャトルバス→★)-位ヶ原山荘12:40.
(歩)位ヶ原山荘12:45ー乗鞍岳登山口12:50-宝徳霊神13:50-肩の小屋口14:20-県境広場15:00ー畳平白雲荘15:10着(泊)



※続きます(→★こちらから)。

Commented by kyotoaroma_o68 at 2019-10-17 09:13
乗鞍岳の紅葉綺麗ですね。水たまりに映るお月さまも素敵♡
次のレポも楽しみにしています。
Commented by saheizi-inokori at 2019-10-17 09:20
なんともいえないなあ。
うまれ変わったら山女になろう。
Commented by haikutarou at 2019-10-17 09:43
お早うございます。
今回も楽しい山旅だったようですね~
続きが楽しみにしています。

そうそう、私も乗鞍岳は畳平でのちょっと長め目のトイレ休憩くらいの認識でした。
が、深田久弥が認めた百名山ですからね
Commented by koruko-yuki at 2019-10-17 10:08
うーむ、こっちも行きたかったなぁ。
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-17 13:25
☆kyotoaromaさん
かろうじて間に合ったかなの紅葉ですが(^^ゞ
お月様、待っていたように光ってくれました。
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-17 13:29
☆saheiziさん
畳平まではバスで上がれますので、ぜひ一度お出かけになってください。
白雲荘裏の魔王岳や翌朝日の出を見た大黒岳には10分ほどで登れます。
山頂からの北アルプスなどの山々の展望はほんとうに素晴らしいです。
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-17 13:31
☆金太郎さん
そうです、私もさすが深田さんが百名山に選んだだけはあるなぁと
あらためてそう思いました。
何しろ、山頂からの360度の展望が素晴らしかったです。
Commented by unburro at 2019-10-17 13:35
むうぅぅ〜絶景に、唸っております…

えっ、バスで行けるんですか?
調べてみよう!!
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-17 13:37
☆ゆきさん
一緒に行かなくてごめんなさいね(^^;
行きそびれていた乗鞍に思いがけず行って
うむ、これは名山だとの思いを抱きましたよ。
ゆきさんのあの「大変だった」印象も変わったかもしれないなと思ってました。
季節を変えてもう一度行ってもいいかもです(^^ゞ
お船神事のレポ楽しみにしています。
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-17 14:10
☆unburroさん
多くの登山者は写真にある畳平までバスで来て
標高差300mほどを3・4時間で登り降りして乗鞍岳登山とすることが多いようです。
もしいらっしゃるなら、私たちが泊まった白雲荘泊で周囲の小さなピークにも登って
朝夕の雰囲気を味合われると良いと思います。
白雲荘は山小屋ですが個室もありますし
慣れない方でもたぶん快適に過ごせるのではないかと思います。
ちなみに、白雲荘は今季は今週末で営業終了だそうです。
Commented by unburro at 2019-10-17 15:05
ヨシッ!
来年の6月以降ですね!
ありがとうございます♪
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-17 20:43
☆unburroさん
ハッ(^^!
この辺り6月はまだ残雪期かもしれませんのでご留意を。
お天気に恵まれれば最高かと(^^)/
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-10-18 10:49
おはよう。
うつくしいなぁ!
見惚れています。

私は栂池自然園に行こうと思っていたのですが、台風が来てしまって…。
10日は晴れ、山の天気予報ではAでしたが、翌日はC。
もう1日早かったらなぁと思いましたがその日は予定があり、
またいつでもいけると諦めました。
東京は大阪に比べ近いからいいなぁと少々羨ましいです。
こちらからはなにしろ時間がかかる。
往復夜行バスを使えばそれで10日、の1日だけは楽しめたのですが、
年を考えたらパスでした。

乗鞍高原は若い時から何度か行きました。
高山から松本に、また松本から高山に。
日本はまだまだうつくしいところがありますね♪
Commented by saihouudoku at 2019-10-18 14:13
わぁ~、うっとり。
素敵すぎてため息しか出ない。
月の写真、神秘的♡
体重減らして、身体鍛えておかなくっちゃ~~~(笑)。
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-19 08:43
☆PochiPochiさん
栂池自然園、残念でしたね。
私たちも当初は6~8日で涸沢と穂高神社のお船神事の予定から
二転三転してここになったんです。
観光登山の雰囲気が大きかった乗鞍岳ですがすっかり認識を改めました。
やっぱり山はもっと下から上らなくては、ですね(^^ゞ
Commented by pallet-sorairo at 2019-10-19 08:50
☆ななみんさん
私も思いがけない素晴らしさにうっとりでした(^^ゞ
そして、小さな水たまりにちょうど良く月が映ってるなんて
なんてラッキーと思いました!
ななみんさん、通勤経路をしっかり歩いてらっしゃるんですね?!
すばらしいです!
素敵な景色に出会えますように。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by pallet-sorairo | 2019-10-17 08:16 | 山歩きOVER70(2019~) | Comments(16)

私の山歩き街暮らし空の色 // 散歩道で見かける鳥や虫や花も // ただいま山歩きお休みちう       ©pallet-sorairo


by pallet-sorairo